Key開発日誌(麻枝 准)

魔法みたいな夜だった。

 
DANCE! DANCE! DANCE!から始まったライブ。延期の間にXAIさんは別のライブイベントで鍛えてきたと言っていて、そのおかげかペンライトが振られるようなライブはほぼ初めてだったのにかかわらず堂々とした姿だった。相棒が百戦錬磨の鈴木このみさんだったことも大きいだろう。
 
ソロ曲である贅沢な感情は、その場の空気をすべて自分色に染め上げる素晴らしい歌唱で感動した。5分間、誰もが見入っていただろう。そもそもブリッジのフェイクからラスサビに至るまでのコーラスがご本人考案のものなので、その辺すべてが誰が入る余地もなくXAIさん色なのだ。
 
鈴木このみさんは安定のパフォーマンス。特にスクリーム時の当て振りの姿は本当にスクリームしているみたいで格好いい。オーバーキルのAメロとか、あの端麗な容姿で、髪を振り乱すようにスクリームする姿はギャップ萌えするし、スクリーム担当のayumu(Serenity In Murder)さんのぶんまで演じる献身さに胸も打たれる。
She is Legendはなんと言ってもその場でのハモり合いがふたりのずば抜けた歌唱力を表していて、観ているひとみんなを魅了していたと思う。
 
なぎさんはあの難曲たちをずっと力強く歌い続けてくれて圧巻の一言だった。正直無茶振りなセトリだと思っていたのだけど、あれを受けてくれた時点でこのライブに対する心意気をものすごく感じることが出来た。特に打ち合わせもしていなかったのに、たまに振りをつけてくれていたり、本番に向け仕上げてきてくれるところがさすが。
 
自分としては麻枝リフレイン(歌い終わりにディレイをかけ歌声を繰り返しながら減衰させていく効果)には、リハ時からものすごくこだわっていて、とにかく生のなぎさんの歌声を拾ってそれをリアルタイムにリフレインさせたかった。オケにデータとして貼り付けてあったほうがそりゃ間違いはないのだけど、生々しいライブ感にこだわった。
 
リハやゲネプロでも上手く聞こえず、本番リハでも現場と配信で聞こえ方が違って聞こえて、ぶっつけ本番での調整となりハラハラしていたが、それが使われる1曲目Indigo in Blue完璧に調整されていてほっとした。
 
なぎさんのパフォーマンスでは、Particle Effectの二回目のブリッジ「考えても解けなくて頭溶けちゃって」から縦にノってるところと、「虚像か嘘」「嘘…嘘…嘘…」吐息ごとリフレインしているところがお気に入り。
 
 
She is Legendのツアー誕生日プレゼントのお返しのつもり(シガチョコのレコーディング日に「生まれた日から無理矢理切らされたスタート」という歌詞を歌わせておきながらおふたりに祝われたのだ)。
なぎさんもおふたりと絡んでみたいと仰っていたし、機会に恵まれたらいいな。
 
ペンライトを振って歓声を送ってくれたお客様も、魔法みたいな夜を一緒に作ってくれてありがとう。
 

https://key.visualarts.gr.jp/hbrlive_2022/
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