サマポケ開発日誌(ディレクターの方とシナリオの方の魁)
こんにちは、ディレクターの方の魁です。
6月29日、無事「Summer Pockets」を皆様のお手元に届ける事が出来ました。
インターネットに上がっているご意見、ご感想を眺めながら、今はただただ「夏」を届けられたと。
長い開発期間が報われたと、胸をなで下ろしています。
願わくば、この「Summer Pockets」が、皆様の新しい思い出になれましたら、幸いです。
「Summer Pockets」は横にも広いゲームになっています。
色々な場所に隠れたシナリオ、会話が潜んでいますので、是非見つけてください。
………
……
…
というわけで…
シナリオの方の魁にチェーーーーーーーーーンジ!
あーー、しんどかった! マジしんどかったーー!
何がしんどいって、麻枝 准原案を下手な物にできないってプレッシャーですよ。
初回特典に入っている冊子では麻枝さんがハードル上げてくるし!
自分でできる限りのことはやりました。
沢山の人の手を借りて、助けられて、そうしてゲームを完成させることができました。
無事、発売できてよかった。
ちなみに、先日、東京秋葉原のジーストア様でトークショーをさせて貰った時に訊いてしまいました…
【魁】「正直に手を上げてください。発売延期すると思った人!」
シュババババババババっ!(99%相当が手を上げる)
【魁】「発売日に…ちゃんと…出ると思っていた人…」
おずおず…(1、2人が手を上げる)
発売日に出ると信じてくれていた人を抱き締めたかった。
さて…、ずっと止まっていたブログの続きを書きましょうか。
<前回のあらすじ>【前回のブログはこちら】
2016年9月、Summer Pocketsプロデューサー丘野の甘い言葉に騙され、伊豆の奥地に監きn…合宿に来たライター陣。
街灯もない惨劇が起きそうな白い家の前で、ただ立ち尽くす…。
外は雨……、俺たちは白い家に入っていった。
とりあえず、これからしばらく暮らす家の中を確認しなければいけないから。
細い階段を上る。
かなり急勾配で、手すりを持たないと上り下りが怖かった。
そして、寝床は…。
【ライター陣】「………」
昭和の不倫部屋…、俺たちはそう呼んだ。
とりあえず、仕事をするために自分たちの相棒をテーブルに列べる。
様々なノートパソコンが並んだ。
vaioの右上にあるガラケーは、ホテルの人から渡された物。
【ホテルの人】『何かあったら、これで電話してください』
…何かって何? 急な停電で、この携帯がつながらなくなって…惨劇が…。
という、妄想までした。
それぞれキャラを確認しつつ、プロット制作。
黙々とキーボードを叩き続ける。
事務所のように内線もかかってこない。
ものすっごくはかどった。
なにより、周りには何も無いから、仕事以外にすることはない。
強制就労…いやいや、合宿合宿。
不意に、インターホンが鳴った。
夕飯の時間で、車が迎えに来た。
外はすでに真っ暗で、懐中電灯がないと外を歩けない状態だった。
車で10分ほど走れば、ホテル。
そして食事は……
【魁】「うめーーーーーーーーー!」
ライター陣歓喜。
丘野Pは後に語る。
【丘野】「食を充実させれば、頑張れますから」
ライター陣は、その甘言に酔いしれた。
食べている間は、そう…幸せだった。
食事は朝と夜をホテルに食べに来る事になっている。
昼食は? 自分たちで用意です。
【魁】「すみません、この辺りにコンビニって…」
【ホテルの人】「この山を下りたところにあるよ」
【魁】「歩ける距離ですか?」
【ホテルの人】「片道3~40分くらいですね」
【魁】「タクシー呼んでください」
山を下りて、タクシーに待っていてもらいコンビニで買い物。
延べ5日分の食料を買って、仕事場へ。
またキーボードを叩き始める。
だって、それ以外にすることはないから…。
ちなみに…お風呂は……
檜の露天風呂(温泉掛け流し)!
凝り固まった体がほぐれます。
仕事を忘れ、一時の休息に空を見上げると…
──雨…。
風呂から上がったら、またキーボードを叩きます。
結局、夜の2時くらいまで、ひたすらキーボードを叩いてました。
昭和の不倫部屋で眠っていると、朝の5時くらいに、ふと物音で目をさました…。
夜も明けぬ内から、誰かがキーボードを叩いていた…。
その音に感化されて、ベッドから起きると、同じくキーボードを叩き始める。
だって、それ以外に出来ることがないから…
外は変わらず雨。
合宿は続く……。
<続く>
(文章:ディレクターの方とシナリオの方の魁)